健康 (前川 清 愛和クリニック院長


高血圧症(第1回)

 高血圧症は,日本の死亡原因の第2位,第3位を占める脳卒中,心疾患の成因となる動脈硬化症の代表的な危険因子です。日本には約3000万人の高血圧症の患者が存在しています。高血圧症を大きく分けると,いろいろな検査を行っても原因を明らかにできない「本態性高血圧症」と,明らかな原因があって生じる「二次性高血圧症」があります。全体の9割以上が本態性高血圧症です。

(1号より)


高血圧症(第2回)

 それでは,本態性高血圧症の原因はなんでしょうか?いろいろな要因(因子)が考えられています。大きく分けると遺伝子因子と環境因子になります。本態性高血圧症は,遺伝子因子と環境因子の複雑な相互関係により発症すると考えられています。遺伝子によって規定され,生じた循環機能の偏りが,環境の変化に呼応した場合に高血圧が発現すると考えられています。たとえば,高血圧患者さんの中には食塩負荷により血圧が上昇しやすい食塩感受性高血圧と血圧上昇のみられない食塩非感受性高血圧があります。血圧の食塩感受性は後天的にも影響を受けますが,個体差や人種差があり,遺伝の関与が多いと考えられています。しかし,本態性高血圧の遺伝様式は多因子遺伝でありその詳細は明らかにはなっていません。

(2号より)


高血圧症(第3回)

 すこし話をもどしますが,高血圧が知られるようになったのは血圧測定機器ができてからですから,やっと100年くらいたっただけです。また,高血圧が脳血管障害(脳出血や脳梗塞など)や,いろいろな循環器系疾患と重大な関係があるのがわかってきてから約60年が経過しているにすぎません。近代的な高血圧治療が日本においてはじめられて,まだ50年あまりです。当時,先端的な治療とされていた血液を抜き取る瀉血(しゃけつ)や交感神経節遮断薬の投与などは短期間の応急的な治療には有効だったと考えられますが,今考えると長期間の治療としてはかえって副作用を引き起こしていた可能性もあります。現在ではそのような治療はほとんど行われていません。

(3号より)


高血圧症(第4回)

 次に,高血圧とはどのような状態でしょうか?血圧にも大きく分けて動脈血圧と静脈血圧がありますが,普段皆さんが血圧と言っているのは動脈血圧の方です。そして一般的には動脈血圧の収縮期(最大)血圧と拡張期(最小)血圧を測って「血圧がいくつあった」と話題にするわけです。収縮期血圧とは,血液を全身にまわそうと大動脈に送り出すために心臓が収縮した時の動脈にかかる血液の圧力(動脈血管内圧)です。この時,血圧値は最大値になるので収縮期血圧のことを最大血圧とも言います。これに対して拡張期血圧とは,次の収縮のために心臓が血液をため込む時の動脈血管内圧です。この時,血圧は最小値となるので,拡張期血圧のことを最小血圧とも言います。

(4号より)


高血圧症(第5回)

 心臓から送り出された血液が大動脈から身体の末梢の動脈内を通り,毛細血管を経由し,末梢の静脈から再び心臓に戻ってきます。これを血液循環と言います。心臓から送り出された血液が再び心臓に戻ってくるにはある程度の血圧と,血管の柔軟性が必要となります。動脈硬化とは血管の柔軟性が損なわれた状態なのです。動脈硬化により,血管が収縮していたり狭くなっていたり(狭窄)しているとその先へは血液が十分に進めません。この時,血液を送ろうとして血圧が上昇します。また,血管内腔の容積が小さくなり圧力(血圧)が上昇します。もし,血液がほとんど通らなくなった状態が脳で起きれば脳梗塞,心臓で起きれば狭心症や心筋梗塞になります。下肢で起きれば閉塞性動脈硬化症による下肢の壊死(細胞が死んでしまう)となります。また,堅くなっている血管の弱いところに圧力が加わり血管が破れると脳出血などを引き起こすわけです。だから血管の柔軟性を保ち,動脈硬化を起こさせないことが大切です。

(5号より)


高血圧症(第6回)

 今回は,少し難しいお話になりますがお許し下さい。血圧値は,心臓から血管に送り出される血液量(心拍出量)と末梢血管抵抗(動脈の収縮が主体)の積(かけ算)「血圧=心拍出量×末梢血管抵抗」として計算されます。心拍出量は心筋の収縮性と血液量および心拍出量などによって決まり,血管抵抗は血管の形態学的変化(構造変化,動脈硬化など)と血管作動物質(血管収縮性物質や血管拡張性物質)の増減,その反応性などによって変動しています。したがって,血圧上昇は心拍出量の増大,末梢血管抵抗の増大あるいは,両者の増大のいずれによっても起きることが解ると思います。

 心臓から送り出された血液は大動脈を通り全身に分配されます。健常な成人の1回あたりの心拍出量は約70ml(50−80ml)で,心拍出数は1分間に約70回ですから,1分間に心臓から送り出される血液量は約5000ml=5リットル(3500〜6000ml)にもなります。その約15%に相当する750ml/分の血液は脳に,冠動脈を通って心臓の筋肉には約5%の250ml/分の血液が分配されます。また腎臓には約20%の1000ml/分が,肝臓にも同様に約20%の1000ml/分の血液が,筋肉や皮膚にも約20%に相当する1000ml/分の血液が分配されます。

(6号より)


高血圧症(第7回)

 軽い運動を行うと,一分間の心拍数は100回近くまで増加します。血液の流れも速くなります。しかし一回あたりの心拍出量は約60mlくらいに減少します(普通は前回のべたように約70mlでしたね)。それでも一分間に心臓から送り出される血液量はおよそ6000ml=6Lに増加することになります。運動している時には,四肢の筋肉での酸素とブドウ糖の消費が盛んですから,血液も四肢への供給が多くなり,主として内臓臓器(脳,心臓,腎臓,肝臓など)の血液量が減少します。したがって,臓器障害をもつ方や動脈硬化を有する方は,強い運動を行うと,障害されている内臓臓器への血流量がいっそう減少します。たとえば,心臓の冠動脈に硬化性病変がある時に,強い運動をしますと心筋事態も多くの酸素と栄養を消費しますが,血液分配が減少することに加えて,硬化性病変のために心臓の血液の流入が十分に行えません。その結果狭心症の症状が出現したり,心筋梗塞が誘発されることになります。しかし,もちろん適度な運動は必要だし身体には良いことです。

(7号より)


高血圧症(第8回)

 血圧維持の目的は,血液を全身循環させることによって,臓器・組織・細胞へ酸素や栄養を供給することと,二酸化炭素や代謝老廃物(生きて行動する事によって出るいわばゴミ)を運んで除去することです。生命維持に必要な主要臓器(脳や心臓や腎臓)に血流が減少した場合に血流維持のための血圧上昇機構が働きます。これから少し難しくなりますがお許し下さい。血圧調節機構にはいろいろなものがありますが,秒単位で反応する超急性期作動性調節機構として血管壁に加わる血圧の上昇・下降を感知して脳内にある血管運動中枢に信号を送り,血管の収縮・拡張や心拍数の調節を行うシステム(圧受容体系調節機構),脳への血流減少を感知して全身の血圧を上昇させるシステム(中枢虚血反応性調節機構),血液中の炭酸ガス濃度や能への酸素供給などを感知して血圧・呼吸調節を行うシステム(化学受容体系調節機構)があります。分単位で作動する急性期作動性調節機構には,レニン−アンジオテンシン系などの内分泌系の調節機構があります。時間単位あるいは日単位の長期の血圧調節において重要な働きをしているのは水,ナトリウム排泄による体液量の調節を行う循環血液量−血圧調節システム(腎臓−体液系調節機構)です。

 血圧は,睡眠・覚醒をなどのいろいろな状況に対応して変動していますが,その反応にはこれらの体内のいろいろな血圧調節機構が複雑に連動しているのです。その他,季節や気温の変動,入浴などによる外気温の変動などに対応して,体温調節などのために皮膚末梢血管の収縮・拡張による血圧の変動もあります。

(8号より)


高血圧症(第9回)

 家庭用の血圧計が普及しています。高血圧症の方はもちろんですが,そうでない方も家庭に1台血圧計があったほうが良いです。家庭で血圧を測定することのメリットは,白衣高血圧症(家庭での血圧は正常ですが,診療所や病院での血圧が高くなる)や,逆白衣高血圧症(逆に診療所や病院での血圧は正常ですが,家庭で高くなる)の発見,早朝高血圧や発作性高血圧の発見,高血圧治療効果の確認,虚血性心疾患や脳血管障害などをもっている患者さんの適正な血圧管理,起立性低血圧の認識などです。また,日常生活上で血圧の変動を知ることも重要な事です。家庭用血圧計はいろいろありますが,やはり上腕部で測定するタイプが良いようです。

(9号より)


高血圧症(第10回)

 血圧は一日中同じではありません。血圧が変動するのは怒ったりして興奮状態にあるときだけではありません。食事,会話,洗面や入浴などの普通の日常行為によっても生理的に血圧が変動しています(血圧の日内変動)。昼間でも眠っていれば血圧は低下し,夜間でも目覚めれば血圧は上昇します。また,昼間勤務している人では昼間の勤務中に血圧が高くなり,夜間勤務の人では夜間の勤務中に血圧が高くなり,血圧リズムが逆転しています。これらは覚醒し活動している時間には,自律神経機能のうち交感神経系が比較的強く働いて,血管収縮を強め心拍数を増加させるためです。睡眠したり,リラックスしている時間には,自律神経機能のうち副交感神経系が比較的強く働き,心拍数は減少し血圧も低下します。睡眠からさめるときには,交感神経系の活動が活発になり,起床時の血圧上昇に関係します。外来で待っている時の血圧は良くても,名前を呼ばれて診察室に入ったすぐの血圧はやはり交感神経系が強く働き(個人差はありますが)血圧が高く出たりするわけです。

(10号より)


高血圧症(第11回)

 自宅に血圧計をお持ちですか?持っている方なら日常生活の様々な状況の時に血圧を測ってみるといいでしょう。そうすれば前回お話しした血圧変動を実感できると思います。同じ一日でも異なる時刻に測定してみたり,異なる日の同じ時刻に繰り返し測定してみると血圧変動がよくわかります。測定にあたっては医療機関などに自宅の血圧計を持参し,血圧測定方法が正しいかどうかみてもらうこと,同じ条件での測定を繰り返し行うようにすること,日常生活の中で生理的な反応として血圧は変動することを理解して,測定された血圧値に一喜一憂しないことが大切です。また,血圧計のタイプですが世界保健機構(WHO)と国際高血圧学会による高血圧の診断と治療に関する勧告において,指先の血圧計や手首の血圧計は,その測定値にばらつきが大きく使用しないよう警告されています。

(11号より)


高血圧症(第12回)

 自律神経系の働きや血管作動物質などによって血圧が変化することや日常活動でも血圧が変化することは前のお話ししました。食事摂取,飲酒,喫煙,入浴,排便・排尿,会話,運動など日常生活の中での血圧変化については家庭血圧測定することによって経験されることでしょう。日々の活動や季節の変化によってどのように血圧は変動するのでしょうか?
 食事を摂取する時は,初めは交感神経系が興奮し血圧と心拍数が増加します。逆に食後は胃腸への血流量が増え,脳や心臓や四肢への血流量が減少し血圧は少し低下します。高齢者や動脈硬化性疾患(虚血性心疾患や脳血管疾患など)をもつ方では,食後の血圧下降が大きく,めまいや立ちくらみを訴えることもあります。

(12号より)


高血圧症(第13回)

 飲酒すると,飲酒量が過剰で無ければ一般に血圧は少し低下します。しかし,大量の飲酒は生活習慣病の原因になり,酒のつまみには塩分をたくさん含むものが多いので注意が必要です。また,飲酒すると心拍数が増加するので,頻脈性(脈拍数が多い)不整脈がある場合や,狭心症や心筋梗塞などの既往のある場合は発作を誘発されることもあり注意が必要です。タバコを吸うと血圧も心拍数も増加します。また,コーヒー・紅茶・緑茶などに含まれるカフェインも血圧を上昇させます。コーヒーを飲みながらタバコを吸うと,カフェインと喫煙の両者による働きで血圧上昇が激しくなります。喫煙は肺癌や肺気腫,狭心症や動脈硬化症の発症頻度を増加させるだけでなく,脳血管障害(脳出血や脳梗塞など)の頻度も増加させるのでタバコを止めることが大切です。

(13号より)


高血圧症(第14回)

 冬に比べて,春や秋の快適な季節には血圧は低下することが多いです。夏も下がりますが,著しく暑い場合やクーラーの効きすぎなどの場合はむしろ血圧が上昇します。
 私の友人のお父さんが夏に神戸の暑い夏に喫茶店に入ったときに,突然強い胸痛に襲われそのまま亡くなられました。当時,関西の喫茶店はものすごくクーラーを効かせている所が多く,一説には寒くなって客が出て行くので客の回転を速くするためと言われていましたが・・・暑い外から急にあまりに涼しい所に入ったためその温度差が激しく,そのため血圧が急上昇し,心臓に負担がかかり急性心筋梗塞を起こしたのです。
 冬の風呂上がりや,夜中にトイレに起きた時も同じ状態なので注意が必要なのはよく知られていますが,夏も暑いところからあまりにもクーラーの効いた涼しい所に入る時は注意して下さい。 

(14号より)


高血圧症(第15回)

 冬には血圧が上昇し,夏には低下する傾向がありますが,すごく暑い場合や,クーラーの効きすぎなどの場合は逆に血圧が高くなります。季節の変わり目は気温の差などにより血圧が変動しやすく注意が必要です。
 入浴は血圧を低下させます。長湯すると血管(特に静脈系)が拡張し,血液が静脈に貯留します。そのため,心臓に戻る血液量が減るため,動脈血液量が減少し,立ちくらみなど(湯あたり)を起こす場合があります。虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)や脳血管障害(脳出血や脳梗塞など)をもつ方は,長湯や熱い風呂には注意が必要です。
 排尿後には,除脈(心拍数が減少する,脈が遅くなる)になり失神することもあります。排便時にいきんで息こらえ(いきみ,怒責)をすると除脈になり,一時的に血圧が下がり,いきみが終わると血圧は著しく上昇します。高血圧症や動脈硬化性疾患をもつ方は,いきみ行為をしない注意も必要です。便秘をしていると,いきむ事が多く,排便時に著しい血圧の上昇と下降があり,脈拍数も増減します。そのため循環器系合併症を誘発する事もあります。便秘のある方は,いきむよりも緩下剤を服用する方が安全です。同様な現象は重い荷物を持つ場合にも医くむ事が多いので注意をして下さい。

(15号より)


高血圧症(第16回)

 歩行やランニング,自転車に乗っていたり,スポーツをやっているときは,血圧が上昇し,運動後に整理体操を行うと,血圧は運動前より下がります。どのくらいが適切な運動量かは,狭心症・心肥大などの心臓の病気がある場合や,肺気腫・喘息などの呼吸器疾患などがある場合など,個人個人それぞれに基礎疾患が違いますから,主治医の指導のもとに決めることも必要です。
 自宅での血圧測定は(家庭血圧といいいます),高い血圧を見つけ,高血圧の原因を検査する機会を与えるだけでなく,降圧剤の量(効果)は適切か,主治医の指示を守って服薬は適切に行われているかなど,診断や治療方針を考え直す手がかりを与えてくれます。例えば,腎機能が悪い場合には塩分を摂りすぎると体液量が増大し,血圧上昇とむくみを招きます。もちろん,尿があまり出ない方は水分を多く摂りすぎると体液量が増大して血圧が上昇します。この高血圧が持続しむくみがあらわれる状態は患者さん自らも自覚できるので,食塩摂取制限や水分摂取制限の必要性や,これらの原因による体液量増大が高血圧治療薬の効果を弱める事が患者さん自身はっきりとわかります。その他,家庭血圧が高い場合は,二次性高血圧症による高血圧の可能性があります。
 朝晩1日2回の血圧測定が大切と言われています。つまり,朝起床してトイレに行き,排尿したあと(薬を服用する前です)椅子に座り少し(2〜3分)休んでから血圧測定する事と,就寝前に椅子に座り少し休んでから血圧を測定することが大切だと言われています。

(16号より)


高血圧症(第17回) CKD

 今回から,番外編として最近非常に注目されているCKD(慢性腎臓病)について少しお話しします。CKDに関する,研究会・講演会が日本全国だけでも今年200回以上予定されていることでも,いま医学会での注目度がわかると思います。
 今まで教育や診療は腎機能障害と慢性腎不全とをわけて考えられてきました。もちろん,慢性糸球体腎炎の治療も病理組織型ごとに微妙に異なり,それぞれに一定のエビデンス(証拠)があるため,腎臓病治療は腎臓病専門医でないと困難なところがありました。すなわち,腎臓病専門医による腎臓病診療を基本とした教育・診療体制が50年にわたって日本においておこなわれてきたために,CKDというおおざっぱな概念は必要なく,詳細な検査とより精微な分類にもとづく診断と治療を主題としてきたのです。欧米においてもこのような考え方が2000年頃までは普通であったと思われます。
 しかし,疾病対策という観点からCKDという概念を2002年に米国腎臓財団(NKF)が提唱し,CKD治療ガイドラインとして示されてからは大きく変わってきました。このガイドラインは腎臓専門医のためだけのガイドラインではなく,家庭医や患者さん自身にもわかりやすい内容になっています。このガイドラインによると,少し難しいですが@腎臓の糸球体濾過量(GFR)60ml/min/1.73u未満や,A蛋白尿や血尿や画像診断で腎障害の存在が明らかなど,それらのいずれか,または両方が3ヶ月以上続く場合にはCKDと定義する事になっています。その後,わずか3年で,この考え方は欧米諸国にほぼ受け入れられています。

(17号より)


高血圧症(第18回) CKD <2>

 前回に引き続き,番外編として最近非常に注目されているCKD(慢性腎臓病)についてのお話しです。CKDという概念は現在では世界中で受け入れられています(将来はわかりませんが・・・)。
 米国腎臓財団(NKF)が示したCKD治療ガイドラインを基準にするために,腎臓の機能の糸球体濾過量(GFR)を簡単に計算出来る概算式がいろいろあるのですが,その中でMDRD式という概算式が広く用いられています。しかし,この式には白人男性を1とする係数がかかっており,黒人は1.212,女性は0.746を係数としてかけることが必要なのです。しかし,我々アジア人に関する係数は定められていないのです。このMDRD式で計算すると,日本人のCKD慢性腎臓病はなんと1930万人にも達します。そのため,日本腎臓学会ではこれではおかしいのではないかとして,より正確な日本人の腎機能のGFRを推測出来るよう,日本人のための概算式を今定めている所です。CKD慢性腎臓病の状態となった場合は,心筋梗塞なのどの心血管疾患の発症が男性では2.15倍,女性では4.00倍になるのです。また脳梗塞の危険率も高くなります。しかし,早期にCKD慢性腎臓病を発見して対処すればこういった病気の発症を防げると期待されている訳です。CKD慢性腎臓病は,字のごとく腎臓の名前が入っているから勿論腎機能が低下した状態を指すのですが,そのことが慢性腎不全になるよりも前に,心血管疾患や,脳血管疾患を引き起こす可能性がとても高くなることがわかって,世界中で注目され,早期治療をしようとしている訳です。

(18号より)






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