看護部便り(南千住病院 看護部)
当院の看護部は療養型病棟,急性期病棟,透析,手術室,外来,で構成され各々の部署で看護,ケアを担当しています。療養型病棟は6:1,急性期病棟は2.5:1の看護を提供できます。病棟の理念である“患者さんには愛を職場には和を”に伴い看護部の理念は“患者さん中心の思いやりの心が伝わる看護を提供する”ことであり入院から退院までの療養生活が快適にできる様に,そして不安や苦痛が少しでも除去できる様に務めたいと考えています。今回は療養型病棟の紹介を致します。
療養型病棟は急性期の治療を終えた患者さんがリハビリを行って身体の調子を整えたり,慢性的な治療を行ったりする為に設けられた病棟です。一般の病室よりもベッド周りのスペースが広くとられており長期の入院に備えた介護中心の病棟になっています。とかく入院という環境の変化によって体力が著しく低下してしまい寝たきりとなってしまう患者さんが見受けられます。私たちは寝たきりにさせない為にも頻繁に声をかけ車椅子に乗りベッドから離れた生活ができるように心がけています。
(2号より)
外来での診察を受け,思いもかけずに入院が確定,ガビーン?の音が聞こえてきます。高齢の方であれば枕の違いに戸惑い,働き盛りであれば経済的問題が直面,女性の方であれば家事や育児やらと大きな環境変化の真っ只中に投げ出されます。その様な中で急性期病棟の役割としては,@身体 A精神 B社会的援助 の3つの側面に対して以下のように対応しています。
@については,入院後に作成される「治療診療計画書」をお手元に配り双方での確認が取れるようにしています。
Aでは看護師・看護助手の素適な笑顔で癒され。
Bでは退院想定日に合わせ,ソーシャルワーカーを中心に色々な社会資源の紹介を行い,安心して退院の日が迎えられる様に援助支援しています。
何の心配もせずに心置きなく入院してください。
(3号より)
手術室・中央材料室
当手術室は,透析患者様のシャント手術を始め,外科一般手術・整形外科一般手術を主に年平均250症例の手術を行なっております。手術と言うと,誰しも経験したくない事の一つであると思います。私たちスタッフは,手術を受けなくてはならない状態にある患者様の恐怖や不安の軽減に努め,皆様の立場に立ったケアをご提供できるよう日々努力しております。手術室については,どのような事をしどのような場所であるか皆さんご存知のことと思います。ここでは意外に知られていない,縁の下の力持ちとでも言いましょうか,中央材料室(以下中材と略させて頂きます)についてご紹介させて頂きます。中材は,院内において日々必要とされる衛生材料を作製しております。皆さんがケガなどをされ外来を受診される事があると思います。その時使用されるピンセット,傷を覆うガーゼ等,すべて中材にて滅菌後作製しております。このような滅菌業務は外来で使用される衛生材料だけでなく病棟,院内において衛生材料を必要とするセクション全てを対象とし供給しております。このように中材は病院においては無くてはならない存在です。
今後も,皆様の治療に必要とされる衛生材料が,より安全に有効的に使用されるよう務めて行きたいと思います。
(4号より)
外来部門
○訪問看護ってなに?
「退院したいが家族だけでケア−できるかどうか不安」,「寝たきりになっても住み慣れた家で家族とともに暮らしたい」このような願いにおこたえするのが訪問看護です。家庭でも充分に療養生活が送れ,介護をしているご家族が安心して暮らせるよう皆様のお宅に訪問看護師がお伺いして看護サービスを提供させていただきます。
○誰が利用できるの?
医師が訪問看護を必要と判断された方が対象となります。
○どんなサービスがうけられるの?
介護は生易しいものではありません。家族だけで抱えるには負担が大きすぎます。けれど助け合いながらみんなで支えれば軽減できます。私たち訪問看護師は仕事や育児にがんばってきた高齢者の方々に安心してこれからの人生を過ごしていただける様お手伝いさせていただきたいと思っております。
(5号より)
一般病棟
4階病棟は,病床数21床,看護師9名・看護助手4名で構成されております。手術を必要とする患者様を対象とし,主に消化器外科・乳腺外科・血管外科(シャント手術)の患者様に対するケアにあたっております。
病院の特色上,維持透析中の患者様が,外科的疾患の合併をきたした症例が多く見られます。このような患者様に対し,看護師を主体に,看護助手・その他の医療スタッフとの連携を計り業務を遂行しております。
今後も,毎日の関わりの中から個々の患者様に合ったケアを抽出し,提供できる病棟であるよう心掛けて行きたいと思います。
(6号より)
中性脂肪(トリグリセライド)
グリセロールに3つの脂肪酸が結合した物質。体の中の脂質のひとつで,食物を通して体内に取り入れるものと,体内(肝臓)で合成されるものがある。
中性脂肪のはたらき
中性脂肪が体内で完全燃焼すると,1g当たり9kcalのエネルギーになる。一方,たんぱく質と糖質はともに1g当たり約4kcal。つまり中性脂肪は単位量当たりのエネルギー生産量が高いということになる。例として,体重60Kgの人の体内には平均9Kgの中性脂肪がある。
仮にこれが全て完全燃焼しエネルギーに変わるとしたら,単純計算で81,000kacl。50日分の食事に匹敵するカロリーである。中性脂肪値が高く放置すると,高脂血症となる可能性が高くなります。予防するためにも,バランスの取れた食事と適度の運動がとても大切です。
(7号より)
まず手洗いを
かぜ,インフルエンザの予防
かぜは鼻水・くしゃみ・咳・微熱などが中心で,どちらかというとだらだらと続きます。インフルエンザは,突然の高熱・節々の痛み・全身のだるさなどで始まり,咳などは後から追いかけるように現れることが多いのが特徴です。かぜやインフルエンザは,かかった人の飛沫(会話やくしゃみなどで飛び出すつば,しぶきなど)や直接の接触などによって,喉や鼻,目などからウィルスが浸入し感染が広がります(風の原因としては細菌やマイコプラズマなどもありますが,8〜9割がウィルスによるものです)。
手洗い,うがい,マスクの効用
ウィルスなどの浸入の機会を少なくするためには,まず手を洗います。流水(水道水)によって石鹸で洗うことが基本ですが,石鹸が無くても丁寧に洗えば,かなりの効果が期待できます。そして清潔なタオルなどで手を拭くことが大切です。うがいも喉を清潔にし,粘膜をなめらかにしてウィルスなどの浸入の機会を少なくします。マスクは,ウィルスなどの微小なもの(ミクロン以下の単位)は通してしまいますが,飛沫の浸入を防ぐことが可能です。
(8号より)
「尿酸値が高い」「痛風」と言われたら (第1回)
※尿酸とは
尿酸は細胞中の核酸(プリン体)が代謝されて生じた老廃物で,主に尿中に排泄されます。通常,血液などに溶けた状態で存在しますが,溶けにくい性質を持ちますので,増えすぎると溶けきれない尿酸が結晶となって体内に沈着し悪影響を及ぼします。
※通風は尿酸の結晶が原因
「ある日突然,足の親指の付け根が赤く腫れ上がり,風が吹いても痛いといわれるほどの激痛が走る」
通風の発作の原因は関節に沈着した尿酸結晶です。激しく痛みますが,放っておくと1〜2週間くらいでおさまります。
(9号より)
あなたのコレステロール値は正常ですか?
コレステロールは体内の脂肪成分の一種です。身体をつくる細胞や,身体の調子を整えるホルモンや胆汁酸などの材料となる大切な物質です。高コレステロール血症は,間違った食生活や運動不足など,日常生活上の習慣が引き金になることも多いので,以下にあげる注意点を守りコレステロールを調節しましょう!
〇コレステロール値が以下の場合には,食事療法,運動療法,薬による治療が必要となります。
(10号より)
メタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームという言葉をご存知でしょうか?中高年がかかりやすい生活習慣病である「糖尿病」「高血圧症」「高脂血症」は,それぞれ単独でもやっかいな病気ですが,これらの病気が重複すると動脈硬化を促進し,さらには致命的な心筋梗塞や脳梗塞などを起こしやすいことがわかっています。最近これらの病気おこすおおもとに,糖代謝や脂質代謝などさまざまな代謝異常があることがわかってきました。このため,こうしたリスクが重なって存在する病態を「メタボリックシンドローム」と呼んでいます。
<メタボリックシンドローム予防の10か条>
(11号より)
年末より,各地で大雪の便りが届くような寒さが続いております。
皆様の健康状態はいかがでしょうか?風邪などひかれていませんか。季節柄でしょうか,風邪をひいて体調を崩したと言う話をよく耳にするようになってきました。風邪をひいてから対処するのではなく,やはり予防が大切です。そこで今号では,風邪の予防法について少しお話しさせて頂きます。
風邪予防で大切なのは,あたりまえの事ですが,「うがい」と「手洗い」です。ここで気おつけて頂きたいのは,「うがい」の最初の一回は必ず「ブクブクうがい」にする事。なぜなら,口の中にも「風邪菌」があるので普通に「ガラガラうがい」するとかえって菌を奥に運んでしまう事になります。二回目からは「ガラガラうがい」でOKです。一日一回で安心しないで,何回もやる事が肝心です!
「手洗い」の方法は「洗い残し」に注意!特に「指の先」「指の間」「親指」に洗い残しが多いようです。ちょっとの意識ですごく差が出るそうです。試して見て下さい。
また,「風邪」に効く薬はないといいます。症状を軽くする薬しかありません。「自分の免疫力」で治す事しかできません。免疫力をUPする為に効果があると言われる事をいくつかあげてみます。
こんなことが大事になってきます。風邪をひいたら「暖かくして寝なさい」「消化のいい栄養のある物を食べなさい」「卵酒がよく効くよ」等と昔から言われてきましたが,全部「免疫力」をUPする知恵だったと言えると思います。
高熱がでてしまったら,病院に行って薬をのんで治療するしかないんですがそうなる前に「風邪菌」をシャットアウトしてしまう。これが何よりの風邪の予防法ではないかと思います。みなさ是非試して見て下さい。
(12号より)
今年も辛〜い花粉症の時期を迎えています。花粉症は突然発症しますが,自然に治ることは,ほとんどありませんので,早め,早めの対策が効果的です。花粉のシーズン中は,いかに花粉をよせつけずに快適に乗り切るか,予防・対策がカギをにぎります。
<外出する時>
<家にいる時>
<心掛けたい生活習慣>
(13号より)
応急手当
ケガは予期できません。基本的には医者にかかるのが一番ですが,自宅で正しい手当をすれば悪化を防ぐことになります。もしもの時の応急手当の基本を覚えておくと便利です。
小さな切り傷の場合は傷にふれないようにして,十分に水洗い。少しの血ならかまわず洗い流してください。そしてガーゼや清潔なハンカチなど傷口を直接おさえます。しかし,動脈からの出血の場合はなかなか血が止まらないのでまず止血が必要です。大量の出血があるとたいへん危険な状態になります。患部をガーゼやハンカチでおさえてから大きなハンカチ,スカーフ,ネクタイなどの身近なもので巻き,強く圧迫しましょう。また,出血している傷口よりも心臓に近いところの手や足をしばって止血する方法もあります。傷口が手などであれば心臓の位置より高いところにもっていきましょう。
(14号より)
今,脳の活性化が話題になっています。よく歩く事は脳にいいと言われます。
大腿筋の運動が脳を刺激するし,また歩行のリズムが心を軽快にして,脳の刺激となるのです。その理由は,足にはつま先にある第一指骨関節から大脳新皮質の体性感覚野まで,まっすぐにつながる神経があり,重心を前にかけて地面をしっかり踏みしめて歩くと,この神経路を通して脳を直接刺激することになるのです。そのリズムは心臓の鼓動に近いものがいいと言われます。平均的な成人の脈拍は1分間に72前後で,心拍数が72の時には,ギュッと収縮するのに0.5秒,弛緩するのに0.3秒かかり,合わせると0.8秒になります。このリズムが脳を刺激し,ストレス解消になります。履きやすい靴を履いて,テクテク,1日1万歩程度歩くように努力してみましょう。
(15号より)
ノロウイルス食中毒のQ&A
今年も,ノロウイルスによる食中毒が冬場を中心に流行っています。一般的な食中毒とは違いますので少し詳しく説明します。
Q:ノロウイルスってどんなもの?
A:普通の細菌よりずっと小さく電子顕微鏡でなければ観察できないほど小さな粒子です。ウイルス粒子だけでは増える事ができず,人間の生きた細胞の中でのみ増えることができるのです。
Q:どんな食べ物でこの中毒になるの?
A:以前はかきを含む二枚貝による食中毒が多く報告されていましたが,近頃は二枚貝を喫食していない事例が増加しています。
このウイルスを持った人がトイレの後でよく手を洗わずに調理すると,ウイルスが食品に付着してしまい,汚染された食品が食中毒の原因になると考えられます。また少量でも(数個から100個程度)でも感染するので,食べ物だけでなく,人→人,人→器具→人などの感染もあります。
Q:だけど食べ物の中では増えないはずなのに,ちょっと食べ物を汚したぐらいで,何故,中毒を起こすの?
A:このウイルスは人間の体内で増えるので,糞便の中には多量に出てきます。また非常に少量(数個から100程度)でも感染しますから,ちょっと汚したぐらいと思っても安心できないんです。
Q:何故,貝が原因となると言われるの?
A:最近は二枚貝を含まない食事を原因とする食中毒も多く発生しています。しかし,二枚貝以外の食品からウイルスを検出する事が難しい事などから,原因食品を特定できない場合が多いのです。
二枚貝は大量の水を吸い込んで餌を取り込んでいて,餌と一緒にウイルスを体内に濃縮しているようです。これを主に冬場,生で食べて食中毒になった事例が過去の多く報告されていたため,貝が原因という印象が強いのではないかと考えられます。
Q:かきには「加熱用」と「生食用」があるから,生食用なら大丈夫でしょう?
A:「生食用」とは細菌の量によって決め手いるので,このウイルスが含まれていないという保証ではありません。
Q:でも,新鮮なうちに食べれば大丈夫なんでしょう?
A:保存方法が悪いから貝の中で増えるというものではないので,新鮮なものでも食中毒になる恐れがあります。
Q:ところでこの食中毒にかかると,どうなるの?
A:食べてから症状が出るまでに,通常1〜2日かかります。主な症状は,吐き気,下痢,腹痛,発熱などです。一般的には比較的症状は軽く1〜2日で治りますが,まれに1日20回程度の激しい下痢をする事がありますので油断は禁物です。
Q:案外早く治るんだね。
A:症状は短期間で治まりますが,その後1週間ぐらいは,便にウイルスが排出されるようですから,調理前の手洗いはしっかりして下さい。
Q:どうやったら食中毒にならずに済むの?
A:食品はしっかり加熱しましょう。特に子供やお年寄りなどの抵抗力の弱い方は,中心までよく火を通すように注意して下さい。また,かきなどの二枚貝は加熱して食べる方が安全です。
調理する人は,トイレのあとや調理前に十分手を洗って下さい。
<<家庭でのノロウイルス食中毒の予防法>>
(16号より)
世の中は健康・スポーツブーム。中でも手軽にできるウォーキングを健康増進のために行っている人が増えています。運動で血液の流れを良くするとお肌の調子もよくなり,美容効果も期待できます。ウオーキングは体内にたくさんの酸素を取り入れることで血液の循環をよくし,血管の弾力性も高めます。そうすると血圧が正常に維持されるだけでなく,HDL(善玉)コレステロールを増加させ,生活習慣病を予防する効果があります。息苦しくない程度のウオーキングを20分以上継続していくと肥満解消にもつながります。また,ウオーキングは足や腰の筋力がアップし骨の密度も増加させ骨粗しょう症も予防してくれます。
体を動かすには気持ちのよい季節になりました。軽い気持ちでさっそくはじめてみませんか?
(17号より)
出血した場合の止血について
私達の体内にある血液の量は,体重60kgの人で約5Lあり,その約3分の1の約1.6Lを失うと,生命が危険な状態になります。
鮮紅色で噴出するような出血は緊急に応急手当が必要です。タオルなどで強く締めなければなりませんが,必ず30分に1回は緩めることが大切です。
暗赤色で持続的に涌くような出血は,ガーゼや清潔な布などを,出血部分に直接当て,強く圧迫します。
赤色でにじみでるような出血は軽く押さえるだけで自然に止まります。
(18号より)