治療室よもやま話し(南千住病院 リハビリ科)


 衰えは足から始まると申しますが,実感させられる今日近頃となりました。“エッ”まだお若いのに?と,どこでも聞かれる会話ですが皆様は如何でしょうか。運動不足や日頃あまり歩かなく成ったせいでしょうか足首は硬くなり,膝は動かすたびに音がする始末その上,内股の筋もパンパン疲れやすく,駆け出すと足がもつれて転びそうに成る,若いと思っているのは気持ちだけで情けないやら,悲しいやら。そこで,左記の運動をしたら,あら不思議動くのが凄く楽になりました。転ばぬ先の杖,大きなケガにならぬ様,日頃から少しずつ続けていればきっとお役に立てるはずです。チョッと運動してみましょうか?

  1. 椅子に腰掛け,背筋を伸ばして腰を軸に上体を左右にひねります。(左右3〜5回位ずつ)
  2. 床に足を投げ出して坐り少し開きぎみにします。膝が曲がらないようにして,両手でつま先をつかむようにします。(3〜5回位)
  3. 床に足を投げ出し坐ったままで,つま先を伸ばす,手前に引くを繰り返します。
  4. 後は両足首を左右に,3〜5回位ずつ回します。
  5. 両肘を軽く曲げ,肩を軸に腕を前に回します3〜5回位,終わったら後ろも!

試して見てね。この続きはリハビリまで・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(2号より)


 筋肉貯金を御存知でしょうか?何所の銀行で始めたのと聞かれそうですが,銀行ではやっておりませんので,ご注意を!

 筋肉貯金とは,動けるうちに運動をして,筋肉繊維を太く丈夫な物にして置くと,寝込んだ時に足腰が弱まって,歩けなく成るのを防げると言うお話しです。1度落ちてしまった筋肉を元に戻そうとする時,病後の体力が無く精神的に弱い状態の時の運動は,本当に辛いものです。高齢になれば,なるほど治るまでに,長い時間を要します。そう成らない為にも,今から少しずつ筋肉貯金をしっかりとしておいて下さい。

(3号より)


 寒さが,身にしみインフルエンザの話が出始める季節と成りましたが,皆様如何御過ごしでしょうか?

 暖かい頃は,出なかったのに近頃痛くて,目が醒める回数がふえ寝不足に成られている方が多いのでは? 眠れない日が続くと気持ちが滅入って来て,思わぬ事故につながる場合も有りますので,ご注意を!またイライラ感が強まりいつもより,痛みが強く感じられたりもします。そこで,痛みが出ずらく成る様に,寝方に一工夫してみましょう。今回は腰についてです。首や肩は疾患によっても色々変わって来るので,また今度と言う事で御了承下さい。

 ※寝方

  1. 痛い方を上にして,横向で尻を後ろに引きエビの様な姿勢で寝ます。(曲げ具合は,個々違いますので自分に合った曲げ具合を見つけて下さい。)
  2. 抱き枕に痛い方の足を乗せて横向きで寝る寝方です。(余分な掛け布団を巻いて使っても,良いです)
  3. 両膝の下に枕を入れて寝る。(横向で寝ると痛い場合)すぐに消える痛み,中々消えない痛み,さまざまな症状があります。治るまでの間,寝不足に成らぬ様そして,精神的にも楽になれる一工夫を考えて見ましょう。一人で悩まずまずは相談を・・・・・・

(4号より)


ひざの痛みを予防するには

 からだのほとんどの重さがかかるところがひざです。その重さを受け止めるためには,筋肉の力が必要です。特にももの筋肉が重要です。ひざに痛みを感じる人は,この筋肉が弱って,ひざにかかる体重をささえ切れなくなっている人が多いようです。

 そこで今回は,太ももの前側の筋肉をきたえる運動を紹介します。ひざを伸ばして座り,両足を軽く開きます。次に太ももの前側に力を入れ,かかとを浮かせるように,ひざのうらを床に押し付けます。この状態で10秒間キープします。片方ずつ,10〜20回をめやすにやってみて下さい。(膝がのばせない人は,枕や丸めたタオルを膝の下に入れると,やりやすくなります。)

 痛いときには無理をせず,自分のペースで,気長に続けることが大切です。

(6号より)


ウォーキング(歩くこと)

 ウォーキングは,心肺機能の向上,中性脂肪の減少,糖尿病・骨粗しょう症の予防など,生活習慣病予防にはぜひ行っていただきたい運動です。歩くのに必要な「脚をあげる」という動作は,脚の筋肉(大腿筋や大腰筋など)によって支えられています。この筋肉が弱くなると,脚が上げにくくなります。その結果として,歩幅がせまくなり,階段の上り下りがしにくくなったり,ちょっとした突起に脚をひっかけやすくなります。つまり,この「脚をあげる」筋力をいつまでも維持していくことが大切です。ところが,年齢に応じて維持していくだけでは,老化現象によって筋力は減少します。そこで,維持とともに筋肉をつけるための運動が重要になります。楽しいウォーキングを続けるためにも筋力トレーニングをしましょう。

(筋力トレーニングの方法は次号にて)

(7号より)


くびの筋肉を守るには

 弱った首の筋肉にもっとも悪いのが,前かがみの姿勢です。同じ姿勢を長く続けているのも良くありません。たとえば新聞や本を読むときに,机の上に広げてのぞきこむように読んでいませんか?この姿勢は頭を支えている首にとても負担がかかり,くび,肩こりの原因ともなります。

 ですから,新聞や本などを読むときは,両手に持って起こして読んでみて下さい。そうすると,背筋が伸び,自然な形で頭を支えることができるので,首の筋肉によぶんな負担がからずにすみます。

(8号より)


ウォーキングに必要な簡単筋力トレーニング

(1)太もも・股関節(目標かた足10回)

 イスに深く座り,両手はイスのへりに添えて体を支えます。膝がへその高さまで来るように,大きく足を上げて,ゆっくり交互に足ふみをします。(背すじを伸ばし,無理なく上がるところまで。)

(2)下半身全体(目標20回)

 イスにやや浅く腰かけ,両手は膝の上に,足は肩幅に開きます。体重を足に移動し,ゆっくりと立ち上がります。立ち上がったら,再びゆっくりとイスに座ります。(反動をつけたりせず,足の力を意識して一定のスピードで行います。立ちにくければ,何か動かないものにつかまってもかまいません。)

(3)ふくらはぎ(目標20回)

 イスの後ろに足を肩幅に開いて立ち,両手をイスの背もたれに乗せて体を支えます。ゆっくりとかかとを上げて,一呼吸おいて,かかとをそっと下ろします。(かかとをあげる高さは,痛みが起こらない程度に軽く。)どの運動も無理をせず自分の体調に合わせて行ってください。

(9号より)


手軽にできる頭部のマッサージ

 リハビリ室で頭部のマッサージを行うことはほとんどありませんが,肩や腰より自分でやりやすいところです。頭部のマッサージというと頭痛の治療を思い浮かべますが,頭皮の新陳代謝をアップして,つやのある美しい髪を育てる効果もあります。頭皮が硬く緊張した状態が続くと,髪の新陳代謝のスピードが低下しがち。頭皮をやわらかく揉みほぐす,自分でできるマッサージ方法をご紹介いたします。

・揉捏法
 両手の指の腹を使い,後頭部から頭頂部へ向かって揉みほぐしていきます。頭皮全体を動かすような気持ちで,左右交互に強弱をつけると,より心地よくリラックスできます。シャンプー時に試してみてください。
・叩打法
 両手の人差し指から小指の4本をそろえて,頭頂部のくぼみを中心に,指先で軽く叩きます。手首の反動を使うのがコツ。その後,両手を握って,頭全体を軽く叩きましょう。疲れた頭をリフレッシュさせます。

(10号より)


肩こり

 疲れてくると多くの人が感じる肩こり。肩こりを感じると,手掌を反対側の肩の上にのせて,指先で揉んでいることがありますが,肩上部は自分ではマッサージのしにくいところ。反対側の肩がさらに凝ってしまうということになりがちです。しかし肩こりに効くつぼは肘から下にも存在します。有名なものをご紹介いたします。

 つぼは目に見えるものではりませんし,体の調子によって少しですが移動もします。つぼを探す際には,押したり揉んだりして気持ちのいいところやちょっと痛みを感じるところ,体の内部に響くような感じのするところを探せばいいでしょう。肩こりのつぼは肘の中央から親指のつけ根に向かう線上に存在します。親指の腹でこねるように押していってみてください。

(11号より)


冷え対策

 寒さの影響を最も受けやすい足元は,つぼ押しやマッサージで血行促進してみるのも,冷え対策に効果があります。足の裏にある「湧泉」,内くるぶしの指4本分上にある「三陰交」と呼ばれるつぼは冷え解消に有効なつぼの代表です。気持ちよく感じるくらいの力で押してみてください。また押したあとにドライヤーの温風をあててつぼを温めるのも効果があります。

<三陰交>
 足の内くるぶしの上から親指を除く指4本を並べたところの脛骨(すね)の後ろにあります。刺激法は,片足の膝を立てて座り,足とは反対の手で足首をはさむように持ち,親指を使ってグッと押します。

<湧泉>
 土踏まずより少し前の,足の指を内側に曲げたときのできるくぼみの部分です。刺激法は,両手の親指を重ねて,湧泉を中心に足の裏全体を押したり揉んだりします。また床にゴルフボールを置き,足で踏んで転がすようにすると簡単につぼを刺激できます。

 冷え症の方は,血液の循環が悪く末端部分が冷えやすいので,手や足を普段からよく擦ったり,マッサージしたりして血行をよくすることを心がけてください。手足には多くのつぼが集中していますので,常に刺激を与えることが冷え症の解消に役立ちます。

(12号より)


花粉症対策

 花粉症の症状が和らぐ手軽なマッサージ法をご紹介いたします。

<準備>

  1. まず鼻をよくかんでおきます。
  2. 両手の人差し指の横腹を30回程度こすり合わせて温めます。

<マッサージ法>

  1. 人差し指の横腹で,力を入れて鼻筋の両側を上下に約100回摩擦します。上は目頭の横(晴明),下は鼻孔の横(迎香)までおこなってください。
  2. 人指し指の腹で,晴明と迎香をちょっと痛いと感じる程度の強さで,10秒ほど押してからパっと力を抜きます。3〜5回繰り返しましょう。

 晴明は目のかゆみを和らげる効果があり,迎香はアレルギー性鼻炎や鼻づまりによく効くツボですので,しっかり摩擦して刺激を与えてください。また鼻筋の両側には,たくさんのツボが集中していますので,このマッサージをおこなうと鼻腔の血行がよくなって温度が一定に保たれ,吸い込んだ空気が温められます。冷たい空気が鼻や肺に刺激を与えて,クシャミや鼻水を引き起こしますので,このマッサージをおこなうことで鼻腔や肺への刺激が減少します。その結果,クシャミや鬱陶しい鼻水などを抑えることができます。

(13号より)


背骨に無理をさせないための日常生活の注意

 人間の背骨にはゆるやかなS字状の生理的弯曲があります。これは,背骨にかかる上体の重さを軽減させるためです。したがって,この弯曲が増強されたり,逆に減少したりすると,背骨に無理がかかります。なるべく生理的な弯曲を保つのが,背骨にやさしい姿勢といえます。日常の動作も,少し気をつけるだけで,首や腰にかかる負担を軽くできます。

 腰に異常のある人では,物をもつときはなるべく体の近くで持つようにし,床に置いてある物を持ち上げるときは,片ひざをついて腰を落としてから持ち上げます。

 首に異常のある人では,首を後ろに反らした姿勢をとると痛みが出やすいので注意します。逆に,うつむいた姿勢を長時間続けるのもよくありません。

 背骨に不自然な姿勢が長く続くのは,最も大きな負担になります。長時間座る椅子,作業する台,高すぎる枕,柔らかすぎる敷布団などは,背骨に不自然な姿勢を強いることになり,肩こりや腰痛の原因にもなります。

 姿勢に影響する日常の生活環境を見直すことも大切です。

(14号より)


ながら運動で下肢の筋力強化

 リハビリテーション室で毎日行っている下肢の筋力強化訓練。身近なものを使って,ご家庭で簡単にできる運動法をご紹介いたします。お掃除をしながら,お尻,太もも,ふくらはぎなどの下半身の筋肉を集中的に鍛えましょう。掃除機またはモップをご準備ください。

  1. 掃除機やモップで掃除をしながら,足踏みするように両膝を左右交互に,軽く10回上げ下げします。
  2. 少しずつ前進しながら,足を左右交互に10回横に上げます。
  3. ちょっと停まって,どちらか一方の足を横に大きく踏み出して,膝をやや深く曲げましょう。こちらは左右交替で3回ずつ行います。
  4. さらに前進しながら一歩を大きく前に踏み出して,3.と同様に膝をやや深く曲げます。こちらも左右交替で3回ずつ行います。
  5. 1.の足踏みと2.の横上げ3.の左右踏み出し4.の前方踏み出しを1セットとして6回繰り返します。

体力に自信のある方は1.の足踏みと4.踏み出しを素早く行うとより効果があります。

(15号より)


ストレッチング

 ストレッチングとは,筋肉を伸ばす,引っ張ることです。例えば,ラジオ体操や運動を本格的に始める前の柔軟体操という準備運動のことです。

 ストレッチングは,筋肉のリラクゼーションが安全に効果的に行えます。どんな軽度な運動をやるにも,その前のストレッチングは必要です。ウォーキングでも,少し長い距離を歩こうと思ったら,簡単なストレッチングが必要となります。

 ストレッチングのよいところは,いつでもどこでも短時間でできるところです。また決して難しいものでもありません。からだを伸ばす,曲げる,ひねるの三つを組み合わせればいいのですから,運動の苦手の人にも簡単にできます。日夜身も心も緊張状態が続いている現代人にとって,ストレッチングは必要不可欠なものです。

 次号からストレッチングについて,シリーズでお届けいたします。

(16号より)


ストレッチングの第2回目をお届けします。

<ストレッチングの基本>

 ストレッチングはからだの大きな筋肉から,反動をつけずにゆっくり行うのが基本です。どの方法でも20秒ほど,リラックスし,呼吸を止めずに,どこを伸ばしているか意識して行います。痛みを感じるほど無理に伸ばしてはいけません。できるだけ全身の筋肉をまんべんなく行いましょう。

<ストレッチングの効果>

 主にからだの疲れを,筋肉をほぐしてやることでとろうというのが,ストレッチングです。頭を使ったり,神経を使うと,筋肉が緊張状態になってしまいます。つまり考えごとをしている間に,ストレスにより筋肉が緊張するわけですから,それをとってやれば,ストレスの解消に役立つことになります。心身ともに疲れの抜けない現代人にとって,適度なストレッチングを毎日することによって,疲れにくいからだをつくることができます。

(17号より)


ストレッチングの第3回目は,けがを防ぎ効果をあげるためのポイントをご紹介します。

1. 目的を考える

運動をする前のウォームアップ・終わった後のクールダウンなのか,疲れをとるためなのか,あるいはよく使う筋肉を鍛えるためなのかを確認してやりましょう。

2. 交互にストレッチ

筋肉には,主働筋(曲げたり伸ばす筋肉)拮抗筋(主働筋の反対の作用をする筋肉)があります。主働筋が緊張して収縮すると拮抗筋が弛緩してリラックスする関係にあります。両者を交互にストレッチするとより効果的です。

3. いきなり強くしない

ある程度筋肉の緊張が感じられるところまでストレッチしないと効果はでません。しかしいきなり強いストレッチングで痛みがでてはやりすぎです。徐々に徐々にという考えが大切です。

4. 息を吐きながら

筋肉が硬いと,筋肉を伸ばしてもすぐに戻ってしまします。少しずつ,筋肉を気持ちよく伸ばせるようにするために,息を吐きながら行います。さらにもう一度元に戻し,前回より少し長めに息を吐きながらストレッチします。筋肉が柔らかくなるにつれて,長く息を吐き続けることができるようになります。

 ちょっとした合間を利用した,簡単なストレッチングでからだも心もリフレッシュさせましょう。

(18号より)






季刊紙「あいわ」のトップに戻る